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甲府のワイナリーめぐり

今回の旅の目的は、ワイナリーを見学することでした。

ワイナリーと一言で言っても、日本国内に数多く存在しており、中でも北海道と信州・甲府のものが有名だと思います。

私が今回訪れたのは、100年前からワイン用葡萄を栽培し、日本で最も歴史があると思われるサントリーの登美の丘ワイナリー

と、

国内で初めてグラッパを作製し、世に送り出した、個人経営の白百合醸造株式会社(ロリアンワイナリー)

になります。

この2社、大手と個人経営の会社を訪れることで、大会社の歴史とよさ、個人経営会社の熱意とこだわりなどを肌で感じ、楽しむことができればと思いました。

各社の詳細は上記リンク先を御照覧下さい。



まず、登美の丘ワイナリーでは、工場見学(無料)とテイスティングセミナー(一人1000円)を体験しました。

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工場の様子は撮影禁止なのですが、近代的で機械で制御された完璧なシステムで、ワインが生産されています。綺麗なお姉さんにツアーという形式で連れて行ってもらい、ワイン製作の流れを勉強することができます。
以前、カナダのナイアガラ オン ザ レイクのワイナリーを訪れた時と同じような、広大な畑から直接運んできた大量の葡萄からシステマティックに醸造されていく様子を垣間見ることができました。

時間の関係で、ガーデンエリアまで足を運ぶことはできませんでしたが、ガーデンエリアにはレストランやショップがあり、しかも富士山を真正面から見ることができるようで、次回是非訪れたい場所です。

ワイナリーエリアにも、小さいながらワインの試飲と購入のできる、セラーがあるので、そちらで沢山のワインを試飲しました。

テイスティングセミナー(一時間)は、このような場所(セラー内部)で行われました。

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スライドを見ながらの、質疑応答もOKなフランクな会。
日本の国土で、ヨーロッパの葡萄を栽培し、ワインにしていくには様々な苦労があります。特に、土質や気候は、フランスやイタリアとは大きく違います(今年の夏に実際に行って実感しました)。土質(粘土質や石灰岩の割合など)、湿度や寒暖の差、日照時間、四季の変化など。同じ国内でも、これらの微妙な違いにより「テロワール」が生じるわけですから、ワインの世界も奥が深いですね。

日本で独自に開発された品種、マスカットベリーA(赤ワイン用)や、甲州(白ワイン用)を使用したワインももちろん美味しいのですが、ヨーロッパ系が好きな方にはなんだか物足りないかも。。。
でも、和食には断然、甲州で作った白ワインが合うと思うんですけどね~。個人的には。

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シャルドネでも、信州と甲府では土質や気候が違うので、違う御味になりますよ、というスライド。

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お次の白百合醸造(ロリアンワイン)さんは、登美の丘のある塩崎駅から電車で45分くらいの勝沼ワイン卿駅からタクシーで約10分のところにあります。
経営者の内田さんは、三代目なのだそうです。
かつては、ブランデーもつくっておられましたが、国内で初めてグラッパ製造に成功し、新聞にも取り上げられた様子。

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私も、国内にグラッパ製造者がおられるという噂を聞いて、ネットで検索してこちらに伺うことができました。私よりも相方の方がグラッパをこよなく愛するので、今回の旅行に関しては相方の情熱を久々に感じることができました。
内田さんは、漫画「美味しんぼ」の中にも登場されています。
グラッパ製造とワイン製造について、工場を見学しながら詳しく教えていただき、その後テイスティングをしながらセミナーを聴きました。
最後には、実際に自社の畑に入らせていただき、カヴェルネ・ソーヴィニオンや甲州などの葡萄を食べさせていただきました(収穫の終わっている種もありましたが、観光客用にとっておいてくれているのこと)。

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Wikipediaよりグラッパについて
「グラッパ(Grappa)はイタリア特産の蒸留酒で、ブランデーの一種。ワインを蒸留して作る一般的なブランデーとは違い、ブドウの搾りかすを発酵させたアルコールを蒸留して作る。多くは樽熟成を行わないので無色透明であるが、ブドウの香りを程よく残す美酒。アルコール度数は30から60度。香り付けしたものもある。 イタリアではポピュラーな酒で食後酒としてよく飲まれる。バールにも置かれている。 グラッパは度数が高いためリキュールを作成する際にも使用される。 またイタリア中部では、エスプレッソコーヒーに3~4杯の砂糖を入れてかき混ぜずに飲み、カップの底に砂糖が溜まっているのでそこにグラッパを注ぎ、飲むという変わった方法がある。
EUの法律でグラッパと呼べるものはイタリアで作られたものと決められている。 ブドウの絞り粕をもとに製造するため「かすとりブランデー」といい、フランスのマール(Eau-de-vie de marc)などもこれに含まれるが、長期の樽熟成を経てから製品化される点がグラッパとは異なる。ただし、グラッパでも樽熟成をしたものもある。 グラッパはイタリア全土で作られるが、有名な町としてはヴェネツィアの北西にあるバッサーノ・デル・グラッパがありグラッパによる町興しが盛んである。 この町にはポーリ (Poli) 社によるグラッパ博物館がある。
グラッパという名前の由来には二つの説があり、一つは北イタリアでブドウの房を意味するgrappoloという説、もう一つはバッサーノ・デル・グラッパ(グラッパの山の下)という町の名前からくるという説がある。
日本での認知度は一般的なブランデーやウイスキーに比べるとはるかに低いが、20世紀末のイタリア料理ブームが来ると、イタリア料理店の増加と共に百貨店の洋酒売り場や比較的大型の酒類販売店などにも置かれるようになった。」


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by morpheus-cello | 2010-10-11 22:30 | Travel