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ベートーヴェン・ツィクルス vol.2 ~関西弦楽四重奏団~

惜しくもvol.1(2番、8番)を逃してしまったのですが…。
残りは全て聴きに行きたい、と思わせる演奏会でした。

L.V. ベートーヴェン 関西弦楽四重奏団

弦楽四重奏曲 第一番ヘ長調 作品18-1
弦楽四重奏曲 第十六番ヘ長調 作品135

前回のヴィオラ無伴奏に出演されていた、ヴィオラの小峰航一さん、
それからヴァイオリンの林七奈さん、田村安祐美さん、
そして、チェロの上森祥平さんによる、関西弦楽四重奏団の弦楽カルテット、ベートーヴェンシリーズの第二弾でした。

ベートーヴェンのカルテットは好きで良く聴きますし、まだお休み状態だけれども、有志でベートーヴェン後期カルテット勉強会を立ち上げようとしたところだったので、絶対に聴きに行きたい!と思っておりました。

開場10分前に到着したら、既にお店の前に20人くらいの列ができていて、まず、びっくり。
開場後はあっという間に満席に。
音響を優先するために、いつもは演奏中エアコンを切るようなのですが、この熱気で今回はエアコンはついたままでの演奏でした。いざ演奏が始まると、周囲の雑音は全く聞こえなくなるくらい、音楽に入り込むことが出来ました。
一番も十六番も、生演奏は初めて聴いたけれど、熟練の技と見事なまでにぴったりあった呼吸で、私の乏しい語彙力ではとても感動を言い表すことができません。
ダイナミクスレンジが広くて、惹きこまれる演奏でした。
そして、とにかく集中力と気迫が凄かったです。
聴き手側も聴き溢しのないようにしっかり集中しました。

個人的には、チェロの上森さんの右手にまたしても釘づけになっていました。
どうすれば、あんな風に時には美しく、妖艶で、時には熱くて魂の籠った音色が出せるのかなぁ。
いとも簡単そうに自在に弓を操る右手を拝見しながら、色々と考えていました。
あまりにも熱い視線を送るため、私の右隣で一緒に聴いていた同業の尊敬する方が、「(そんなにチェロのボウイングが見たいなら)席、変わってあげようか?」と小声で申し出て下さるくらいでした(結局同じ席でも大丈夫だったので断ったけど)。

カフェ・モンタージュで聴く、無伴奏も素晴らしかったけれど、カルテットくらいの規模の室内楽がぴったりだなぁと個人的に思います。これまでの最大規模は、浄夜(弦楽六重奏)のようですが…(ゼクテットも聴きに行きたかった!)。
上質の音楽をこんなに間近で堪能できるなんて、素晴らしい経験はそう他では味わえません^^
次回のvol.3にも是非伺いたいと思っています。

by morpheus-cello | 2015-07-24 22:58 | Music-2, classic